2019ドラフトの超目玉・佐々木郎希投手のフォーム&球種・特徴は?

この春、高校生として史上最速の163kmを記録し、今回のドラフトでも最も注目される大船渡高校の佐々木郎希投手。

ご存知のように、甲子園に出場する最後のチャンスだったこの夏の大会は、県大会決勝でケガや酷使を予防するという監督の判断により、マウンドに立つ事なく敗れ去りました。

 

甲子園出場がかかった試合での登板の是非について、野球およびスポーツ界を飛び越え各方面で賛否両論が入り乱れ、高校野球のあり方も考えさせられるような大きな出来事となったのは記憶に新しい所ですね。

各メディアで大きく報じられ、今回のドラフト会議でも複数球団での一位指名が確実。星稜高校の奥川投手と並び、最も注目される選手である佐々木投手。普段それ程野球に詳しくない人でも興味を持ってる人は多いのではないでしょうか。

ここではそんな人に向けて、佐々木投手の投球フォームや投げる球種、投手としての資質や特徴をコンパクトにまとめてみました。

和製ノーラン・ライアン

佐々木投手のフォームの最も印象的な部分と言えば、190㎝のスラリとしたピッチャーらしい体形から、ヒザを曲げて左足を勢いよく顔の高さ辺りまで上げる所ではないでしょうか。

足が長い外国人によく見られる投げ方ですね。アメリカ大リーグで最多奪三振の記録を持ち、ノーヒットノーランも7度達成した伝説の豪球王、ノーラン・ライアン投手を彷彿とさせるフォームです。

 

こういう風に足を高く上げると、バランスが悪くなって上半身が反り返ったり、あるいは逆にかがみ込みがちになったりもするのですが、佐々木投手は身体の軸がブレることなく投球できます。

軸が安定するという事は速い球を投げるのはもちろん、コントロールを安定する上でも投手として重要なポイントです。

 

また、速い球を投げるには腕を大きく振る事が大切ですが、その為にはヒジや肩の可動域の広さが重要になります。

佐々木投手はそれらを可能にする股関節・肩関節など身体の天性の柔らかさ・しなやかさを備えていると評価されています。そういった身体であれば、連投してもヒジや肩を痛める可能性は低く抑えられます。

落差の大きいフォーク

変化球を見てみると、主な持ち球はスライダー、フォーク、チェンジアップになります。

8月下旬に行われた大学日本代表とのU-18壮行試合に投げた時には、135km前後のフォークを割と投げてたように思います。

同じく今ドラフトの注目・星稜の奥川投手のフォークと比べると、球速は落ちるものの落差はドロンと大きく、ストレートとの球速差があってその分打者はタイミングが合いにくく、空振りを奪いやすい球という印象ですね。

素材としては超高校級、一方で懸念も・・。

7、8割の力で軽く投げるだけでも、ゆうに150kmに迫る快速球を投げる事ができ伸びしろは十分。将来は170km、という期待もあながち大げさではなく、ピッチャーとしての計り知れない可能性を秘めています。

投手としての大舞台での経験や投球術などは奥川投手に劣るものの、素材としてははるかに上という専門家の声も聞かれます。

 

一方で先のU-18では指にできた血マメの影響もあって、1回投げたのみで降板。大会を通じて期待されたような活躍は出来ずじまいでした。

高校では酷使を避けたりケガを予防するなど、佐々木投手の将来を十分に考慮した理解のある監督の下で育てられたようです。

その結果ある意味で過保護となって、レベルが高く競争の激しいプロでやっていけるだけの、基礎的な体力やメンタル面は大丈夫か?といった懸念も多くの人が持っています。

活躍するとしても、即戦力としても考えられている奥川投手に比べると、佐々木投手は一軍レベルまで育つのに時間がかかるのかも知れません。

まとめ

以上、奥川投手と並んで2019年ドラフト会議の超目玉・大船渡高校の佐々木郎希投手について見てきました。

野球を観戦する側からしても、本格派投手の投げるスピードボールは見ていて気持ちがよく、捕手のミットにズバっと決まってバッタバッタと相手打者を三振に切って取る様は、野球の大きな醍醐味の一つですね。

 

佐々木投手はそんな風に見ている人をワクワクさせ、他のどんな投手も成しえなかったような大きな記録を打ち立てられる可能性を持つ、投手として計り知れない才能を備えた選手なんでしょうね。

育成力の高い球団に入り、良い監督・コーチに出会ってその才能を存分に開花させ、長く私たちを魅了し続ける素晴らしい投手になってくれる事を期待しつつ、間もなく開催されるドラフト会議を楽しみにしたいと思います。

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